衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第8巻より
2015年(平成27年)12月12日 ベストグループ中国・四国地区見聞会 ①
皆様、おはようございます。早いもので今年も終わりです。毎年同じことを繰り返しているように思います。本当に素晴らしい方もおられますが、ほとんどの方がむやみに年を取っておられるように思います。あなた方は「何のために生きているのだろうか」と考えたことがありますか。人は何のために生まれたのかを知っていますか。
皆さんは何を残したのですか。考えてみたら、何も残っていないのです。子供は親から離れていき、僅かな財産や年金にしがみついて、将来が不安で生きている方が多くいます。特に年配の方はどうですか。何のために人は生まれたのかをご存知ですか。七十億人のほとんどの方はご存知ではありません。だから、悩み、苦しむことが人生だと思っている方が多いと思います。
今朝、あるテレビ番組で「人生九回転んで十回起きる」と言っていましたが、そんなのは少なすぎるのではないですか。皆さんは何十回もこけています(一同笑い)。七転び八起きなんて少ないのではないですか。人は転んでも、起き上がる方法を知らないのです。精神的に病んだら起き上がる方法を知っていますか。知らない方がほとんどだと思います。だから悩みや苦しみが解決しないまま生きている方が多いと思います。
気がついたら体はボロボロ、心はボロボロになっている方が多いと思います。一度しかない人生を僅かなお金儲けのために使っておられる方がたくさんおられます。なんて悲しいことでしょう。
人間は一度心が傷ついたら、何度も傷つくように創られているのです。それは、あなた方の今日までの生き方で病気になったのでしょう。では、生き方を変えれば良いではないですか。あるいは食べ物を変えないといけないでしょう。物の考え方を変えましたか。変えていなければ、同じ病気になるのは当たり前ではないですか。同じ仕事で苦しむのは当たり前ではないですか。一度痛い目に遭うということは、「生き方を変えなさい」ということではありませんか。
私は一度しか痛い目に遭ったことはありません。会社が潰れかけたことが一度の失敗でした。私は一度痛い目に遭ったら、二度と繰り返しません。あなた方は何回も繰り返しているのですか。自分の生き方を変えることができますか? 自分の生き方を一人で変えるのは難しいと思います。生きていく以上は、仕事もしなくてはいけません。人生を変えるということは、よほどのことでないと難しいと思います。
仕事でも同じ繰り返しをしているから、失敗を繰り返しているのではないでしょうか。私は一度の失敗で人生を変えました。なぜなら、痛い目に遭うのは好きではないからです。私は悩み、苦しむことが大嫌いですから、どうすれば悩みや苦しみがない人間になれるだろうかと、本当に努力してきました。
事業家時代、私は経営者として少しだけ成功をさせて頂いた時期があります。飛び込み訪問販売では日本一の会社を四年間だけさせて下さいました。それは、偉大なる方と働いて下さった方々とお客様と妻のお陰様だったのです。妻に「僕にはこんなに何千名もの方が働いて下さるような能力はない。何か見えない力が働いている」と話したことがあります。そのように言っていた時は、会社は大きくなっていきました。
このように、目に見えない存在を認めている時は目に見えない力が働くのです。働いて下さる方々にも「ありがとう、ありがとう」と言っていたのです。でも、成功して数十億円のお金を手に入れると、人間は狂うものです。「俺は偉い」と思った時に敗れる時が来るのです。私も「俺は偉い」と思った時に見えない存在を否定するようになり、見えるものに満足するようになりました。
たとえば、お金は目に見えます。もしもあなた方がたった四年で利益を数十億円手に入れたらどうなりますか。きっと狂う方が多いと思います。私も狂いました。それまでは「皆さんのお陰です」と言っていたのに、「成功したのは自分の力だ」と思うようになりました。
人間は物質の魅力に負けるように創られているのです。見えるものと見えないものがあったら、人間は見えるものに負けるように創られたのです。私も物質の魅力に負けていきました。仕事が大成功すると「俺は偉い」と思うようになりました。
今までは「見えない方のお陰様です。働いて下さる方、お客様のお陰様です。妻のお陰様です」と感謝をしていたのですが、物質の魅力に負けてくると「俺は偉いんだなぁ」と思って、その結果、敗れ去っていきました。つまり、高慢になり、周りへの感謝を忘れた時に人格が悪くなり、人が離れていくのです。
人が離れたら終わりです。人が寄ってくる人間にならないといけません。私は見えない存在や皆様への感謝を忘れたから、何千名も働いて下さった方々が離れていったのです。そして、三年間でたくさんのお金を無くしていき、もうダメかと思いました。貯めたお金はすぐに無くなるものです。それでも私は、個人のお金を無駄遣いしませんでした。
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