衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第12巻より
2019年(令和元年)11月17日 ベストグループ北関東一日研修 ③
インドでは、インドを守る神(インドラ神)がおいでになると言われています。インドの聖典の中に、「インドラ神は二十分間、豚になった夢を見た」という話があります。
インドラ神が豚になって、子豚とじゃれてフンや泥だらけになって遊んで、楽しくてたまらなかったという夢です。インドラ神は、たった二十分の夢の中で、豚の一生を見たのです。
この話を聞いて、素晴らしいと思いますか。あなた方も、フンや泥だらけで遊びたいでしょうか。人間から見たら、豚の一生は素晴らしいのでしょうか。素晴らしいとは言えないと思います。
これは考えてみたら、人間の世界と同じです。ここで、あなたの人生を見て下さい。人間を創った御方がおられます。では、人間を創った御方が、あなた方の今日まで生きてきた人生を見られた時に、素晴らしい人生を生きているとお思いになるでしょうか。
もしも、人間を創った御方が私の人生を見られたら、「お前は素晴らしい」と仰るかもしれません。なぜなら、命につながり、真理に至るということは、人生の完成に近づいているからです。
私は、物心共に豊かにしていただいています。私には、心配、不安、恐怖はあまりありません。悩み苦しみも、ほとんどありません。ほとんど心が揺れません。物質的な豊かさにも恵まれています。何をやっても、目に見えない力で守っていただいています。
しかし、人間を創った御方から見られたら、「日本が道徳に満ちた国になる事と命を大切にする国になる事により、真理の国になる事を心から願い、もっと遂行しなさい」と仰るだろうと思っています。
ベストグループでの道徳は、一般的な道徳と、命につながる道、真理に至る道というのが、我々が実践している道徳です。道徳とは生き方です。生き方を教える所はたくさんあります。しかし、真理を教える所は、ほとんどありません。
真理に到達した方は、ほとんどおられません。なぜなら、ほとんどの方が命の存在を知っていないからです。につながり、真理に至るということは、最高の人間になるということです。
インドの愛する御方から「最高の人格者を育てなさい」と言われたならば、生きている価値があるではないですか。私は、僅かなお金のために人生を懸けたのではありません。生きるためには、お金は必要です。だから私は事業を通して、生きるために人の見本たる働き方をしました。
だから事業家時代には、何千名もの方が働いて下さったのです。しかし、私は地位やお金には興味がなかったので、四十八歳で社長を引退したのです。
人間だけが命の存在が分かり、真理が分かります。それが最高の人間です。そのような最高の人間になれたとしたら、素晴らしいと思いませんか。それが、人間が創られた目的です。
人間は、命の存在を知り、真理に至った時に、人生が完成するのです。インドの愛する御方から「世界の見本たる人を育てなさい」と言われたならば、私は喜んでお手伝いをさせていただきます。
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